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放っておくと悪化する?「ソフトモラハラ」彼氏との結婚を考える前に知るべきこと

執筆者:cobeyaCOBEYA編集部

2024.11.10更新

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恋愛関係において、相手から受けるちょっとした指摘や批判、冗談交じりの否定的な言葉は、ときに「軽い意見」や「愛情表現の一部」として受け入れてしまいがちです。しかし、それが繰り返され、相手の感情や意見をじわじわと抑え込んでいくような言動が増えると、いつの間にかその関係は「ソフトモラハラ」に変わっている可能性があります。この記事では、ソフトモラハラがどのような形で現れ、パートナーにどんな影響を与えるかについて解説していきます。

ソフトモラハラとは

ソフトモラハラとは、相手を直接的に傷つけたり、支配したりするほどではないものの、繰り返されることで相手の心に影響を与えるモラハラの一種です。ソフトモラハラは、相手にプレッシャーや不快感を与える発言や行動が、日常的に繰り返されることで積み重なっていきます。一見、冗談や「軽いから」と言い訳されるような行動ですが、パートナーの心にはストレスが蓄積し、徐々に自己肯定感や幸福感が損なわれていくことがあります。このようなソフトモラハラは、日常生活や結婚後に大きな影響を与えうるため、気づきやすい兆候を知っておくことが大切です。

ソフトモラハラが悪化するパターン

一見軽く見えるソフトモラハラでも、放っておくと次第にエスカレートしていくことがあります。特に、結婚や同居生活が始まると、生活の中での距離が近くなることでモラハラが悪化するケースが見られます。例えば、結婚当初は「ささいな言い回し」程度だったものが、毎日のように繰り返されるうちに、相手が精神的に追い詰められていくことがあります。また、モラハラをする側は、「支配的な態度」が強化されると相手がどんどん自己主張をしなくなるため、自分の行動が「当たり前」になりやすく、さらにエスカレートする傾向があるのです。「言うことを聞く」関係が長く続くと、自己中心的な行動が際限なくなり、相手が辛い状況に追い込まれるリスクが高まります。

結婚を考える前に確認すべきサイン

結婚を前に、彼氏にソフトモラハラの兆候がないかどうかを確認することは大切です。以下のようなサインが見られる場合、相手との関係がソフトモラハラに発展する可能性があるため、注意が必要です。

冗談や軽い言葉で批判されることが多い

冗談やからかいの形で、自分の考えや行動を否定されることがあるかどうか確認しましょう。例として「君ってちょっと変わってるよね」といった表現が多くないかに注意が必要です。

自分の意見や感情が軽視される

自分が何かを伝えようとしても、「大したことじゃない」「気にしすぎだよ」などと言われ、感情や意見を軽く流されることが続く場合、ソフトモラハラの可能性が考えられます。

「普通」や「常識」を持ち出され、自分が責められる

自分の行動や考えに対し、「普通はこうだよ」「みんなこう考えるよ」といった言葉で否定されることがある場合、自分の個性が尊重されていない可能性があります。

相手の価値観を押しつけられる

「こうするべきだ」と相手の価値観や考え方を一方的に押しつけられることがあると、自分の考えを抑え込むようになりやすいです。

大事な決断において、自信を揺るがす言葉が使われる

新しい物事に挑戦をしようとするときに、「無理じゃない?」「やめておいたほうがいいよ」といった言葉で消極的にされることが頻繁にあると、自信を失い、選択が狭まってしまいます。

「君の方が向いている」と言って家事や仕事を押し付けられる

家事や役割分担について、さりげなく「君の方が得意だから」「そっちが君には向いているよ」と、負担を押し付けられることがあるかをチェックすることも重要です。

二人きりだと態度が変わる

他人の前では優しく理想的なパートナーを演じる一方で、二人きりのときに批判的な態度が目立つ場合、見えないところでのソフトモラハラが進んでいる可能性があります。

結婚生活への影響とリスク

ソフトモラハラは、結婚生活においてパートナーの精神的な負担を徐々に増加させていく可能性があります。自分の考えや感情が否定され続けると、自己肯定感が低下し、自分自身に対する信頼が揺らぎます。結婚後、長期間にわたりこのような状況が続くと、相手の心理的なストレスが溜まり、日々の生活の中で孤立感や疎外感が強まることもあります。
さらに、ソフトモラハラが悪化すると、子どもが生まれた場合の家庭内環境にも影響を及ぼし、感情表現の自由が乏しい環境で育つ可能性も懸念されます。

実際のケースから学ぶ:ソフトモラハラと結婚生活の変化

実際のケースとして、ソフトモラハラが結婚生活で徐々に悪化し、妻の自己肯定感や幸福感を蝕んでしまったという事例があります。
ある女性Aさんは、結婚前に彼氏だったBさんの「ちょっとした言い回し」が少し気になることはあったものの、「性格の一部だろう」と深く考えずに結婚を決意しました。しかし、結婚生活が始まってから、Bさんの「さりげない批判」や「冗談交じりの指摘」が、Aさんにとって大きな負担となる場面が増えていきました。Bさんは「お前はどうしてそういう考え方をするの?」といった言葉で、Aさんの意見や感情を疑問視し、軽く笑いながら「もっと普通の考え方をしてよ」「お前のそういうところが少し変わってるんだよね」と、からかうことが増えたのです。
最初は、Aさんも「きっとBさんには悪気はないし、冗談で言っているだけだ」と受け流そうと努力していましたが、次第にそれが積み重なると、自分の意見や考えに対する自信が失われていきました。Aさんが新しい仕事に挑戦しようとしたときも、「無理しなくていいんじゃない?」「どうせやるならもっと考えてからにすれば?」と、Bさんは少しずつAさんを挑戦から遠ざけるようなコメントをし続けました。その結果、Aさんは「自分には何かが足りないのかも」と思い込むようになり、挑戦することに対して恐れを抱くようになってしまいました。
さらに、家事分担に関しても、Bさんは表立って家事を任せるようには言わないものの、「君は家事が得意だし、僕より向いてるよね」と暗にAさんに全ての負担を委ねることが常態化しました。Aさんが少しでも自分の意見を伝えると、「そのくらい気にすることじゃない」「大げさだよ」と、Aさんの感情を軽視するような発言が多くなり、Aさんは次第に家のことに関して自分から意見を言わないようになりました。こうして少しずつ、Aさんは結婚生活で自分を抑えることが増え、Bさんの意見や価値観に合わせて生活するようになっていったのです。
結果として、Aさんはいつも「自分が悪いのかもしれない」「もっと我慢しなければ」と自己否定的な思考に陥るようになりました。彼女はBさんとの関係で自己肯定感を失い、心の中にストレスや不満が積み重なっていきました。このように、ソフトモラハラは一見、軽く見える言動の積み重ねから始まり、最終的には相手の自己価値観を揺るがす深刻な問題に発展することがあります。

ソフトモラハラへの適切な対処法

ソフトモラハラを受けた場合、まずは冷静に対応することが大切です。相手があなたの感情を軽んじたり、自分の意見ばかりを押し付けてくる場合、しっかりと自分の意見を持ち、意図的に境界線を引くことで、徐々に対等な関係を築くことができる可能性があります。具体的には、相手がモラハラ的な発言をしてきた際に「それはちょっと違うと思う」と、丁寧に自分の考えを伝えましょう。相手があなたの言い分に耳を傾けない場合、モラハラ行動を認識しているかどうかを問いかけてみることも一つの手です。
また、相手が改善に対して前向きな態度を示さない場合や、自分の意見が否定されることが多い場合には、第三者のサポートを考慮することも大切です。家族や友人、場合によってはカウンセラーなどのサポートを求めることで、状況を冷静に見直し、自分の立場や感情を再確認することができます。ソフトモラハラは一見見えにくいため、外部の意見をもらうことで新たな気づきが生まれることも多いです。

まとめ:ソフトモラハラに気づき、賢い決断を

ソフトモラハラは、一見軽い言動として見過ごされがちですが、結婚生活において深刻な問題に発展する可能性があります。相手の言動に対して自分の感情を正直に見つめ、何が自分にとって心地よくないかを見極めることが大切です。結婚前に彼の言動を慎重に見定め、結婚生活が対等で健全なものであるかどうかを判断することは、長い人生においてとても重要なステップです。

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